DVDに収録されている「六壁坂」ですが、私は「岸辺露伴」シリーズの中ではそれほど好きな話ではありませんでした。しかし、アニメで観るとじわじわと流れる血の様子などが不気味で、このエピソードをアニメ化したのは良い選択だったかもと思い直しました。
郡平の死体を必死に隠そうとする楠宝子の姿は、原作で内容を知っているにも関わらずハラハラするものがありました。しかし、それと同時に、どこかそれがシュールで、変な笑いがこみ上げてきたりもしました。冷蔵庫の上で簀巻きにされた郡平や、それに気づかない楠宝子の婚約者…ジョジョ好きの友達と観てたら、爆笑になってたかもしれません。
DVDのラストには5部アニメの特典映像を収録。5部は現在公開されているキャラ絵がちょっと睫毛が濃く、少々くどい絵柄に思えたのですが(「岸辺露伴」2巻通常版や「ジョジョリオン」18巻の帯に描いてある絵です)、この特典映像ではそれほどでもなくいい感じに思えました。
漫画本編の感想も。
「望月家のお月見」
めんどくさいことでも、いざやり始めるとちょっと楽しくなることってありますよね。しかし血筋や家系が大事かと思いきや、通りすがりのライダーでもいいというのはライダーが気の毒。
「月曜日 天気‐雨」
自分を助けようとしてくれたサラリーマンを救えなかったことに胸を痛める露伴。他人に対し冷たい態度の多い露伴だが、こういう姿を見ると、彼もやはり「ジョジョ」の世界の主人公のひとりなのだなと思わせてくれます。そしてその一方で事件をしっかりネタにする露伴。このあたりはブレなくて流石。
「D・N・A」
作者による解説で、「山岸由花子を再び描けたのも嬉しい」とありますが、近年の「ジョジョ」は女性キャラの絵が安定しないように思います。魅力的なときとそうでないときの差が激しいというか…この作品の由花子はというと、う～ん…といった感じです。
「ザ・ラン」
タイトル通りにゲストキャラと走っての対決。しかし最後にそのタイトルが違う意味になる。「ジョジョ」本編でもこのシリーズでも、しょっちゅう危機に合う露伴だが、この作品のように最後まで余裕のない姿というのは珍しいかもしれない。
あと作者による解説で、「復活させてまった」とありますが「復活させてしまった」の誤植でしょうか？
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